はじめに
今回はExcelのフォーマットについてお話をさせていただきます。
参考にした書籍のご紹介もさせていただきますので、ご興味があれば一度手に取ってみてください。
サマリーは下記の内容になります。
Excel資料の見やすさはフォーマットに左右される
仕事上でExcelを使われる方は多いと思います。
多くの方は先輩社員や社内のフォーマットを流用して資料作成を行っているかと思います。
用途によってExcelのフォーマットは変える必要がありますが、あるポイントを抑えるだけで非常に見やすい資料にすることができます。
少ない手間で非常に大きいリターンが得られるので、一度お試し下しさい。
見やすいフォーマットの要素
資料作成の際に、抑えるべきポイントは下記の内容になります。
- 文字のフォントをarialかメイリオにする
- 罫線は最低限
- 行の高さを20cmに
- 文字の大きさを12ポイントに
- 手入力は青字、計算式は黒字にする
以上です。
それぞれご説明します。
1.文字のフォントをarialかメイリオにする
初期設定ではM.Sゴシックにフォントは決まっていますが、変更しましょう。
ゴシック体は数字が見にくく、Excelの資料には不向きです。
arialは少し硬い印象で、メイリオは少しカジュアルな印象になります。
最近のトレンドはメイリオのようなので、迷ったならメイリオにしておいてもいいと思います。
2.罫線は最低限に
Excelの初期フォーマットはこのような形になっています。
書類上はいいですが、データで見るときはこの罫線(格子の線)を消してしまいましょう。
そして、最低限の罫線だけにします。
方法は、
- Ctrl+aで表全体を選択
- 表の塗りつぶしを白にする
- Ctrl+1で書式設定に
- “罫線”タブで最も細い線を選択
- 表の最上部、中部、最下部のみ罫線を選択する
以上です。
この修正をしたExcelはこちらになります。
資料作成のときに意識していただきたいこととして、”相手に伝えたいこと以外の情報は極力消していく”というものがあります。
不要な罫線も、相手に余計な情報を与えるのでなるべく少なくしましょう。
3.行の高さを20cmに
こちらは行を選択し、行の高さを設定するだけです。
4.文字の大きさを12ポイントに
こちらも同様に文字の大きさを変えるだけです。
文字のフォント、行の高さ、文字の大きさは、資料のデータが多くなればなるほど、小さい文字だとわかりにくいので配慮しましょう。
5.手入力は青字、計算式は黒字にする
このルールは会社によって異なりますが、決まっていない場合は統一しましょう。
- セルに直接入力する場合:青文字
- セルに入力せず、計算式で表示される場合:黒文字
これを行うことで、”どの部分が入力してもよいのか”が一目でわかります。
どの部分に入力していいのかわからないと、計算式の上ににゅうりょくしてしまい、資料全体kがくるってしまう危険性もあります。
また、プレゼンの際に、計算元(手入力している部分)の数値をいじっていろいろな想定パターンを検討する場合もありますので、こちらはルール化しましょう。
ときどき、計算式のセルに黄色い網掛けをする方もいらっしゃいますが、Excelの資料の原則として、”色は極力使わない”というものがあります。
網掛けの色はなるべく減らし、使っても薄い色にするべきなので、資料に複数発生する計算式は黒が合理的なのです。
初期設定で毎回変える手間をなくす
ご説明したいくつかのフォーマットは、Excelの初期設定で変更可能です。
- Excelの”ファイル”タブ
- ”オプション”
- ”基本設定”画面でフォントとフォントサイズを変更
こちらで毎回変更する手間を減らしましょう。
さいごに
Excelの資料の見やすさはビジネスにおいて、重要な要素です。
書籍でご紹介した熊野整さんは、セミナーで「投資銀行同士のプレゼンだと、提案内容自体には大きな差はないため、資料の見やすさで勝敗が決まることもある。だから投資銀行のプロたちは病的にExcelの資料のフォーマットに傾注する」とおっしゃっていました。
全ての人がそこまで徹底する必要はないかと思いますが、Excel見やすいフォーマットは相手のことを考えている証明なので、なるべく意識して変えていければと思います。
ご一読ありがとうございました。