はじめに
今回はこちらの記事を参考にお話をさせていただきます。
サマリーとしては、
になります。
最新鋭のニット生産機「ホールガーメント」
島精機の「ホールガーメント」と呼ばれる機械は、糸をセットするだけでアパレル商品が生産できるものです。
部分で縫製をせず、一括して縫製が行えるのがメリットになります。
クラウド化による生産の改革
上記のホールガーメントは優れた機械ですが、従来は商品によってデザインを工場が調整をする必要がありました。
しかし、デザインの情報をクラウド上で管理することで、Aとうデザインを違う生産工場でも同じ寸法で編むことができ、かつ生産の管理もクラウド上で可能になります。
アパレルの生産管理が難しい理由の1つとして、縫製を行う縫子さんの技量が個々人単位で違うため、いざ生産に取り掛からないとどの程度時間がかかるかがわからない部分が大きいためです。
しかし、機械化及びクラウド上での管理が可能になれば、糸をセットするところ以降は納期の進捗がほぼ100%予定通り管理でき、不良品も発生しにくいというメリットが考えられます。
私もアパレルに携わっていますので、人間の行う縫製がその時々で大きくクオリティに差が出ることはよく理解していますので、このクラウド管理は非常に魅力的に感じます。
ファッション業界のIOT化
「島三博・次期社長は「1〜2年でも遅いくらいだ。早ければ10年後には、消費者が自分で欲しいものを作る時代になる。それが究極の消費者満足であり、ソリューションであり、エコだと考えている。」(記事より抜粋)
こうして生産が機械化され、情報がクラウド上で管理されたならば、消費者へのオーダーメイド化も容易だと思われます。
自分のサイズ感などを入力して好みの商品をオーダーしてそれを購入する。
ある意味究極のファッションだと思います。
このような仕組みが生み出されれば、消費者により近い場所で生産をして、オーダーメイドの商品がすぐに手元に届くという夢のようなサービスが生まれるかもしれません。
さいごに
アパレル業界は、原価を極力抑えるために生産する場所を転々と変えていく傾向にあります。現在は中国からアセアンに移行していっています。
なぜなら、アパレルの原材料費は大きく変動しませんが、経済発展による工員の給与上昇は不可避だからです。
しかし、そうした安いところで大量に生産するという考え方が、アパレル工場のブラック化を後押ししている面もあります。
本来はその人が着たいもの(その人に合ったもの)を着るのが最もファッション性があり、そうした需要も先進国である日本では確実に存在します。
多少割高でも、ブラック工場で生産せず、機械化とクラウド管理されたオーダーメイドな商品を求める消費者は今後増えていくのではないでしょうか。
ご一読ありがとうございました。