こんにちは。シロガネ@SNOWBALL EFFECTです。
今日は面白い記事を見つけたのでシェアします‼

名古屋で開かれたブロックチェーンイベントです。見に行きたかった…。
パネルディスカッションの参加者は有名人ばかりです。
VALU代表取締役の小川晃平氏、ソラミツ取締役会長の松田一敬氏、Keychain COO Co-Founderの三島一祥氏、ALIS代表取締役の安昌浩氏がパネリストとして登壇。モデレーターは、一般社団法人日本ブロックチェーン協会の樋田桂一事務局長が務めた。
新進気鋭の起業家の方々が「ミライを作るブロックチェーン産業の展望について」についてディスカッションをしています。
ブロックチェーンで個人情報を管理
口座開設やサービス開始時に個人情報を入力することは非常に手間かつ情報漏洩のリスクもあります。
個人情報をブロックチェーン上で管理し、本人が必要な時だけブロックチェーンから情報を取り出して利用するプロセスは非常に注目をされています。
ソラミツの松田氏は、「新たに口座を開く際に、本人確認をブロックチェーン上で行い、それを使ってほかの口座も開設できるようにすることのメリットはある。だが、ブロックチェーンは、中央集権型ではないところが特徴でもある。一方で、例えばマイナンバーは政府が管理しているが、本来アイデンティティは本人に帰属するもの。(ブロックチェーンでは)使いたいサービスを提供するベンダーに、個人の判断での使いたい情報提供を可能にするといったように、個人情報の民主化を実現し、サービスベンダーの側でも、それをうまく活用できるようにすべきだ」と述べた。その一方で、「法的身分証を提供する国連支援プロジェクト『ID2020』では、非中央集権型のブロックチェーンテクノロジーを使用しているが、これを国という観点から見ると、難しい課題になるだろう」と指摘した。
日本の煩雑な行政作業を簡略化できるメリットは非常に大きいですね。
この分野ではエストニアが電子国家として先行しています。
旅券、投票、会社登記、公共交通、その他銀行、医療、保険など民間も含めると、なんと2000以上のサービスが電子化済み。900以上の機関とデータベースがX-ROADで接続され、国民のIDがセキュリティーが高度に担保された上で共有されているからこそなし得る技だ。
電子政府は2つのポリシーに則って設計されている、「利便性」と「透明性」だ。
利便性では、例えば「ワンス・オンリー」という考え方があり、管轄の異なる複数の行政機関に同じ情報を何度も提出しなければいけない面倒な手続きを市民がしなくてすむようにするもの。無駄に感じられるやりとりが発生せず、市民は生活の効率が向上していることを日々実感できる。
透明性とはつまり、自分の情報がどのように利用されているかが、市民やビジネスオーナーなどデータを提供する側から見えるということ。エストニアでは「個人情報のオーナーは個々の市民である」ことが強調されている。
自分のデータに公的機関、企業、医療機関などがアクセスした場合、その履歴をいつでも閲覧でき、アクセスの理由に不信感を持った場合は、管轄機関に調査依頼ができる。このことがデータ管理への安心感をもたらしている。
この「透明性」の点で、日本のマイナンバーなどには改善の余地がある。政府や企業による個人情報の利用状況が市民の側からは見えにくく、警察に勝手に閲覧されているのではないかと疑いを持たれやすいため反発も強かったように思う。エストニアはこのあたり配慮がなされている印象を受けた。
(引用先:https://www.fastgrow.jp/articles/e-estonia)
本来、ブロックチェーンの概念は非中央集権で情報や価値を管理する点にあるため、国家が国民の情報を一括管理している現在の日本とは中々相容れない印象があります。
非中央集権になり情報が分散化されるメリットは大きいですが、反面情報の取り扱い責任を個人が負わないといけないため日本人の”お上がやってくれる”精神には合わない気もしますね。
なお、日本ブロックチェーン協会の樋田氏は、「総務省が住所変更などについて、ブロックチェーンを活用して共通化するという取り組みを行っている。1つの住所変更だけで、すべての変更が完了するという仕組みはいいアイデアだ。ID2020は、国の境目が曖昧になる時代に、バイオメトリクスを利用した新たなアイデンティティ管理の一歩と言える」と補足した。
日本政府も取り組みを早く進めていってほしいですね。
ブロックチェーンで「資本化されなかった価値にお金が流れる」
こちらはトークンを用いた新しい経済圏の話です。
ソラミツの松田氏は、「価値創出の仕組みは、トークンエコノミーが登場したことで、180度変わったと言える。誰かが無理矢理作り出した人気ではなく、個人ベースの蓄積に価値が出て、それがトークンに変わって再流通し、さまざまなコミュニティとつながり、国境を超えることになる。例えば、京都の友禅は、20分の1にまで売り上げが減少し、職人も減っているが、これに対する『いいね』という言葉がトークンという価値に変わったら、お金が回るようになる」と提案。
VALUの小川氏は、「トークンエコノミーによって、資本主義が変わると思っている。例えば人や記事などにおける、これまでに資本化されていない価値が、世の中にたくさん存在している。(トークンエコノミーによって)そこにお金が流れるようになれば、格差の是正にもつながるのではないか」と語った。
これはメタップスの佐藤さんが書かれた『お金2.0』に重なる内容ですね。
この本でも、これまでの資本主義で価値として換算されなかった概念がトークンエコノミーによって価値を持つ時代になると主張されています。
コンテンツのクリエイターの人が食べていくためには有料コンテンツや広告がメインの収益モデルでしたが、”いいね”やレビューの数によってトークンが支払われ、そのトークンが日本円や他のトークンと交換可能になれば新しい経済圏が生まれます。
実現したら面白い世界になりますね。ゲーマーとかユーチューバー、ブロガーのような個人でコンテンツを発信して食べていく方法が増えてきて非常にエキサイティングです。
まとめ
パネルディスカッションの内容をまとめるとこんな感じです。
- ブロックチェーンで個人の情報を管理することでコスト削減のメリットが生まれるが、日本ではまだ取り組みは始まったばかり
- トークンを使ってこれまで資本化されていなかったものにお金が流れる
- いいねの数でクリエイターに支払いがされることやトークンエコノミーの手数料で文化遺産保護への支援も可能
- これらの改革を法律にどう落とし込んでいくかの課題もある
さすが最先端の投資家の方々は意見も面白いですね。
日本はブロックチェーンで世界に遅れている印象がありますが、こうした方々に頑張ってほしいです。私たち個人も積極的に新しいトークンサービスやアプリを利用してレビューをしたあげるなどの支援も必要ですね。
次のイベントは直接見に行きたいけど名古屋は遠いな~と思っています笑。
ご一読有難うございました。